便秘|辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科クリニック|茨城県つくば市の大腸・肛門外科 消化器内科 内視鏡検査

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便秘とは?

「便は健康のバロメーター」この言葉をご存知でしょうか。便秘の日はなんとなく気分が優れないことがあるかもしれません。 便秘とは、大腸内の排泄物(便)の通過が遅れて腸内に便が長時間溜まり、排便が順調におこなわれない状態です。 便は食べたものから体に必要な栄養素が吸収されたあとの不要物です。そのため、不要物がそのまま腸に残り続けると、体調が悪くなります。 たとえば、お腹が張って苦しくなったり、食欲不振や吐き気・嘔吐につながったりします。放置すると、日常生活に支障が出るおそれがあるため、速やかに対処しましょう。 また、便秘が続くことで、脳卒中や心臓病のリスクが上がることが示唆されています。そのほか生活の質が下がることもガイドラインで言及されており、便秘のコントロールは重要といえます。 便秘は女性の病気と思われる方も多いですが、実際には男性も女性も年齢が上がるにつれ便秘が増えて、性差がなくなります。従って、男性だからといって便秘を恥ずかしいと思う必要はありません。

便秘の原因となる疾患

便秘の場合、体質的に便秘になる方が多く、原因検索に固執せずに生活習慣や薬物治療などで症状のコントロールをおこなうことも重要です。 まずは大腸がんなどの進行性の疾患を除外するための検査をおこない、長期的に薬物コントロールも視野に入れた治療を進めることが望ましいといえます。 便秘の原因となるおもな疾患は以下のとおりです。

過敏性腸症候群

過敏性腸症候群とは、検査をしても炎症や腫瘍が見つからず原因の心当たりがないにもかかわらず、下痢や便秘などを繰り返す疾患です。 消化器疾患の中でも頻度が高い疾患であり、慢性的な下痢や便秘が続き、腹部の不快感や腹痛をともないます。

大腸がん

大腸がんとは、大腸(結腸・直腸)に発生するがんです。腺腫と呼ばれる良性のポリープと、がん化して発生するもの、正常な粘膜から発生するものに分かれます。 大腸がんの原因は遺伝や高脂肪・高たんぱく質な食事を取ることなどです。便秘や血便、残便感などが起こる場合があります。

甲状腺機能低下症

甲状腺機能低下症とは、血中の甲状腺ホルモン作用が低下し、便秘やむくみ、疲労感や体重増加などを引き起こす疾患です。

パーキンソン病

パーキンソン病とは、脳における特定の部分である黒質ニューロンのドーパミン産生細胞に影響を与える神経変性疾患です。

うつ病

うつ病は精神疾患の一つで、気分障害と呼ばれる分類に含まれます。セロトニンやノルアドレナリンなどの神経伝達物質の伝達がスムーズにおこなわれず、さまざまな症状が現れます。 とくに不安やストレスを抱えると、便秘や下痢の症状が出る場合があるでしょう。

便秘の方が受けるべき検査

便秘の症状で医療機関を受診した場合は、大腸カメラ検査をおこなうことを強くおすすめします。大腸がんによる便秘を早く見つけるためです。 特に50歳以上の方にとって、便秘は大腸がんを見つけるための重要な所見であることがガイドラインでも言及されています。 便秘症状が出るようになった方の中で、1〜2年のうちに大腸カメラをやっていない方は必ず検査を受けましょう。 大腸がんが心配な方の場合、若い方でも便秘であれば、大腸カメラ検査がおすすめです。 Bowel Cancer UKというイギリスの40歳以下の大腸がんを見つけるキャンペーンでは、救急外来にくるような腸が詰まってしまう状態で見つかる若い大腸がんの方が多いことが問題として取り上げられています。 早期大腸がんはほとんど治るのですが、このように進行してしまった場合は治すことが難しい場合もあります。 「大腸がん検診をやっているから大丈夫」と思う方も多いのですが、大腸がん検診は症状がない方を対象にした検査であり、便秘のような症状がある方は大腸がんのリスクが高いので大腸内視鏡検査がおすすめです。 大腸カメラ検査では、肛門から内視鏡を挿入し、大腸の中の様子をモニターに映し、病変の有無を直接確認します。 当院では鎮静剤を使って寝ているうちに検査ができたり、下剤を飲むのが不安な方は院内で下剤を飲むことができるようにしたりなど、検査を受けやすい体制を整えています。

便秘の治療方法

便秘の治療をするためには、日々の生活習慣を整えることが大切です。食事については、1日3食食べましょう。 水分補給を積極的におこない、とくに水溶性食物繊維や不溶性食物繊維をしっかり摂取しましょう。 水溶性食物繊維を含む食品としては、キウイフルーツやりんご、いちごやみかんなどの果物が挙げられます。 また芋類やほうれん草・大根・たまねぎ・にんじんなどの野菜類もおすすめです。水溶性食物繊維は腸内環境を整え、軟便形成を促すため、積極的に食べてください。 不溶性食物繊維を含む食品としては、さつまいもやきのこ類、豆類や繊維の硬い野菜(セロリ・ニラ・とうもろこし・れんこん・なす)などが挙げられます。 おもに便のかさを増し、便通を整えたり、有害物質を吸着し排泄を促したりする働きがあります。 上記以外には、定期的に運動したり、トイレを我慢しないようにしたりすることが大切です。 しかしながら、生活習慣でできるコントロールには限りがあります。便秘が改善しない場合にそこに固執せず、薬物治療をおこなうことも重要です。 10年ほど前は便秘の治療薬のほとんどは、徐々に効かなくなってしまう薬剤ばかりだったため治療が難しいことが多々ありました。 一方で、この10年で便秘の治療薬は大きく変わり、ほとんど副作用なく、効果の減弱もない状態で治療する選択肢が増えました。(とはいえ、100%満足する治療にならないことも多いのは事実ですが…)

便秘でお困りの方は当院までご相談ください

便秘の症状が続くと、食欲不振や吐き気・嘔吐につながる場合があります。また、生活の質を落とすことや、脳卒中・心疾患などで寿命に関わる可能性も指摘されています。 何よりも、大腸がんが原因の可能性もあるため、大腸内視鏡検査をおこなうことをおすすめします。 症状が悪化しないよう、生活習慣の改善や薬を服用し、治療に専念してください。便秘でお困りの方はお気軽に当院までご相談ください。