胃・十二指腸潰瘍|辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科クリニック|茨城県つくば市の大腸・肛門外科 消化器内科 内視鏡検査

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疾患 DISEASE

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胃・十二指腸潰瘍とは

胃・十二指腸潰瘍と聞くと、ドラマや映画などの影響で手術をするイメージがあり、不安に思う方がいるのではないでしょうか。本ページではそういった怖い印象のある胃・十二指腸潰瘍について解説します。 胃・十二指腸潰瘍とは、胃壁または十二指腸壁の粘膜が傷つき、痛みや吐血、下血(おしりから血液が排泄されること)が起こる疾患です。 本来、胃は塩酸やペプシンなどの消化液を分泌し、食べ物の消化をおこなっています。しかし、粘膜に障害が起きると、消化液が胃や十二指腸の組織を溶かして潰瘍を引き起こします。

胃・十二指腸潰瘍の症状

胃・十二指腸潰瘍のおもな症状は、腹痛・背部痛・食欲低下・吐血・下血・胸焼け・胃もたれなどが挙げられます。 一方で、腹痛などの自覚症状がないケースもあります。この場合、健康診断の際に胃・十二指腸潰瘍が指摘されることもあるでしょう。 また、おもな合併症としては以下の3つが挙げられます。

出血

出血は、潰瘍で最もよくみられる合併症です。鮮紅色や赤褐色の血液を吐いたり、黒いタール状の便や血便が出たりします。 出血が続くと、貧血になり、血圧低下・発汗・喉の渇き・失神が生じる場合があります。

穿通(せんつう)

穿通とは、潰瘍が胃や十二指腸の筋肉の層を通過し、肝臓や膵臓などの臓器によって穴が塞がれた状態です。 穿通すると、刺すような強い痛みが続く場合があります。

穿孔(せんこう)

穿孔とは、十二指腸の全面や胃の全面にできた潰瘍が胃腸の壁を貫通し、穴が空いている状態です。 穿孔が起こると、腹部全体に痛みが広がり、体を動かすだけで痛みが起こります。

閉塞

閉塞とは、炎症を起こした潰瘍周囲の組織が腫れ、胃の出口や十二指腸が狭くなる状態です。 閉塞が起こると、嘔吐を繰り返し、体重減少や脱水などが起こります。

胃・十二指腸潰瘍の原因

胃・十二指腸潰瘍のおもな原因は、ピロリ菌の感染です。ピロリ菌とは、胃の中に存在する糸状の細菌です。 ピロリ菌は、衛生状態の悪い場所での感染が多く、感染経路としては飲食物を介したものが 大部分を占めます。 ピロリ菌に感染すると、粘膜に障害を起こして防御機能を弱めるため、病変が起こりやすくなります。 また、非ステロイド剤抗炎症薬(NSAID)の副作用が原因で胃の粘膜が減少し、胃酸によって粘膜が傷つけられることも原因の1つです。 上記以外にも、過度のストレスや飲酒・喫煙などが原因で自律神経のバランスが乱れると、粘膜の血流の低下や胃酸の過剰分泌が起こります。 そのため、胃の粘膜の防御機能が破壊され、潰瘍のリスクが高まるとされています。

胃・十二指腸潰瘍の検査方法

胃・十二指腸潰瘍の検査方法は、おもに以下の2つです。

バリウム検査(上部消化管造影検査)

上部消化管造影検査とは、バリウムを服用したうえで、レントゲンを活用して胃の状態を確認する検査です。おもに潰瘍の大きさや粘膜、胃壁や変形の様子を観察します。

胃カメラ検査(胃内視鏡検査)

上部消化管内視鏡検査とは、消化性潰瘍の状態を観察し、ピロリ菌の有無や潰瘍の状態を確認する検査です。

胃・十二指腸潰瘍の治療方法

薬物療法として、おもに胃酸分泌を抑制するためのPPI(プロトンポンプ阻害薬)やH2ブロッカーが用いられます。 また、胃の粘膜を増強する薬や、組織修復を促進する薬などを使用することもあります。潰瘍から出血している場合は、内視鏡的止血術をおこなわなければなりません。 ピロリ菌に感染している場合は、除菌療法としてピロリ菌を駆除することで、胃・十二指腸潰瘍の再発を予防できます。

胃・十二指腸潰瘍が不安であったりお困りの方は当院までご相談ください

胃・十二指腸潰瘍を放置すると、重症化して胃・十二指腸に炎症が生じ、出血・穿通・穿孔・閉塞などが起こる場合があります。最悪の場合、緊急手術が必要になるケースがあるでしょう。 また、胃・十二指腸潰瘍の治療を終えたとしても予防治療をおこなわない場合、再発してしまうリスクがあります。 腹痛や背中の痛み、食欲低下や胃もたれなどが続く場合は、遠慮なく一度当院までご相談ください。