下痢|辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科クリニック|茨城県つくば市の大腸・肛門外科 消化器内科 内視鏡検査

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下痢とは?

お腹の調子が悪くなり、トイレにこもりっきりになった経験はないでしょうか。ひどいときにはトイレの不安で外出がなかなかできず、生活に支障をきたした方がいるかもしれません。 下痢とは、便の水分が多すぎる状態です。正常な腸では、蠕動(ぜんどう)運動と呼ばれる運動によって腸の内容物を肛門側に送ります。 内容物が腸を通過する際、水分が体内に吸収され、適度な水分を含む便になります。このとき、なんらかの原因によって蠕動運動が異常に活発になると水分量の調節に障害が起き、便の中の水分が増加して下痢便や軟便になります。 また、腸から体内への水分吸収が不十分なときや腸からの水分分泌が増加すると、腸の中の水分が異常に多くなり、下痢便や軟便になる場合があるでしょう。

下痢の原因となる疾患

下痢の原因となるおもな疾患は以下のとおりです。

過敏性腸症候群

過敏性腸症候群とは、検査をしても異常が見つからないにもかかわらず、下痢が続く疾患です。慢性の下痢の大半を占めるとされ、症状の軽い人も含めると、人口の1割以上の人がかかっているとされています。

慢性膵炎

慢性膵炎とは、膵臓に炎症が起こると膵液の分泌が少なくなる疾患です。進行すると、食べ物に含まれている脂肪分が消化吸収されなくなります。 その結果、ギラギラした下痢便になる場合があります。

クローン病・潰瘍性大腸炎

クローン病・潰瘍性大腸炎とは、消化管の炎症が慢性的に続く疾患です。治療法が十分に確立されておらず、まれな病気とされています。

虚血性腸炎

虚血性腸炎とは、腸に血液を送っている細い血管の血流が悪化し、腸の機能が低下する疾患です。 病状によっては、手術が必要になる場合があります。

糖尿病の合併症

糖尿病の治療が不十分な状態が長期間続くと、自律神経が乱れ、消化管の運動が不規則になる場合があります。 これにより、下痢や便秘を繰り返すケースがあります。

下痢の方が受けるべき検査

下痢の方が医療機関を受診した場合は、大腸カメラ検査(大腸内視鏡検査)をおこなう場合があります。 これらの検査をおこなうことで、腸の状態や形状などを観察し、下痢を誘発する疾患になっていないかを確認することが可能です。 大腸カメラ検査では、肛門から内視鏡を挿入し、大腸の中の様子をモニターに映し、病変の有無を直接確認します。特に、大腸がんや潰瘍性大腸炎などの治療するべき疾患があるかどうか確認するために行います。

下痢の治療方法

下痢の治療法としては、水分補給をおこなうことが大切です。口から飲むことが可能な場合は、スポーツドリンクや経口補水液を少しずつ時間をかけて飲みましょう。 もし、腹痛や嘔吐などで口から水分補給が難しい場合は、医療機関を受診し、点滴を受けてください。 下痢の影響で強い腹痛をともなう場合は、腸の強い収縮を抑える薬を服用する場合があります。 細菌性腸炎になっている場合は、抗菌薬を数日服用する必要があります。食事に関しては、急性の下痢の場合、水分補給に加え、おかゆや野菜スープ、りんごなどの胃腸へ負担がかかりにくいものを食べてください。 慢性の下痢の場合は、柔らかいご飯やうどん、繊維質が豊富ないも類、豆腐や納豆などを食べるとよいでしょう。

下痢でお困りの方は当院までご相談ください

下痢は、便の水分が多すぎる状態を指します。下痢が続くと、会社や学校などの日常生活に支障をきたす場合があります。 下痢が長期化する場合、過敏性腸症候群や慢性膵炎、虚血性腸炎やクローン病・潰瘍性大腸炎になっているおそれがあります。 治療するためには、水分補給や治療薬の服用、お腹に刺激を与えにくい食事などをおこなうことが大切です。 一方で、くれぐれも消化吸収が悪い食べ物(ラーメン・玄米・赤飯・肉・魚・生野菜)は避けてください。 なかなか下痢が治らない場合は、無理せず安静にしてください。それでも症状が治まらない場合は、当院までお気軽にご相談ください。